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隣戸間の熱損失をゼロとみなせる仕様とは

  • 執筆者の写真: show3管理者
    show3管理者
  • 2023年12月16日
  • 読了時間: 3分

更新日:2025年12月2日

以前の記事で、マンションのお隣からの熱損失をゼロにできるルールができたとお伝えしたものの、それには条件がありました。


以下、建築研究所のサイトに掲載されている

平成28年省エネルギー基準に準拠したエネルギー消費性能の評価に関する技術情報(住宅)

エネルギー消費性能の算定方法

 第二節 外皮性能の抜粋です。



3-2-31ページです。うしろから二つ目のページにあります。


リンク切れの際はこちらから


そこには、

外気に接する壁および開口部の熱貫流率は、告示266号の基準値以下とするとあります。


その部分を大したことないとして前回の記事では省略してしまいましたが、新築ではおそらくそうでも、既存住宅なら、そうとも言えないという内容に踏み込みます。


※本記事は6地域を前提とします。



まず、告示266号はどのような条件なのか。


国土交通省266号告示による外皮の熱貫流率の基準(ここでは壁のみ)
国土交通省266号告示による外皮の熱貫流率の基準(ここでは壁のみ)

今回は、マンションの内断熱を想定します。


共同住宅、鉄筋コンクリートの「壁」の内断熱を探すと、5.6.7地域で熱貫流率が

0.97

とあります。



また、開口部については、

国土交通省266号告示による外皮の熱貫流率の基準(開口部)
国土交通省266号告示による外皮の熱貫流率の基準(開口部)

6地域は、

4.7

です。

アルミサッシのペアガラスなら熱貫流率が4.65以下ですから、開口部の条件はこれでクリアします。


参考



さて問題は、壁の熱貫流率です。


そこで、姑息にもギリギリはどんな条件となるか、壁の部位熱貫流率を算出してみました。


断熱材は吹付硬質ウレタンフォームです。

A種1H:現在の主流

λ=0.026以下


A種1:以前の仕様

λ=0.034以下



[熱貫流率が0.97未満となる仕様]

■RC壁(180mm)


A1Hの20mm⇒0.969 OK

A1の30mm⇒0.873 OK



※理解しないで結果だけを利用しないでください。責任は取れません。



以上の結果をまとめると、外壁厚みが180mmである場合、

A1Hだとわかれば、断熱厚みは20mmでよい。

吹付ウレタンフォームの種類がわからない場合は、30mm必要。

もし、中住戸ならALC壁のみとなる場合があり、それなら15mmでよい。


この条件を見ると、

A1Hの20mmに寄せたなと理解できます。


ただし、マンションのRC外壁の厚みは、150mmであることが多いので、そうなると上記の前提は少し厳しくなります。


ペアガラスであることと併せて、おそらく2010年程度以降の築年じゃないと、この有利な熱損失係数はなかなか使えないでしょう。


また、廊下とバルコニー側の壁がALCだったりする(タワマンの大半など)と、これまた使える範囲が広がります。


そもそも中住戸なら、省エネ基準を満たす可能性が高いのですが、もはや、設備の条件をほとんど入れなくてもクリアするなど、資料収集の省力化に貢献してくれます。


以上の結果より、既存住宅ではどこでも使えるというルールではないですが、ぜひとも活用したい仕組みのご紹介でした。

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