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反応が真逆な理由とは?──“新築 vs 中古”の住宅購入者

  • 執筆者の写真: show3管理者
    show3管理者
  • 20 時間前
  • 読了時間: 3分

住宅省エネルギー性能証明書の発行に関わるお客様の傾向を見ると、明らかに「新築住宅」と「既存住宅」で、大きく異なる特徴が見えてきます。

その違いを生んでいるのは、住宅そのものの性能ではなく、「その情報にどう出会ったか」──つまり、情報との接点の違いが、反応を大きく分けているのです。



意図せず情報に出会った新築購入者


先日、ある新築マンションで共用部分の調査を行った際、ほとんどの住戸が省エネ基準を満たしている可能性があることが分かりました。

そこで、その事実を簡単なチラシにまとめ、配布させていただいたのですが──その直後、マンションの掲示板には「怪しい情報だから関わらないように」といった注意書きが貼り出され、なんと申し込み済みの方までが証明書の受け取りを拒否してしまったのです。


この反応は、チラシによる情報提供によって、もともと「省エネ性能」や「税制優遇」に関心のなかった層が、突然見知らぬ情報と接触した結果だと考えられます。

新築住宅の購入者の多くは、「省エネ住宅だから買った」のではなく、「希望に合う物件を選んだら、たまたま省エネ基準を満たしていた」というケースがほとんどです。


そのため、突然制度の存在を知っても、自分に関係するという認識が薄く、むしろ「見慣れない情報=怪しいもの」として拒否反応が出やすくなるのです。



自ら情報を探しに来る既存住宅の購入者


一方で、既存住宅でも購入者の多くは、「省エネ証明書」などまったく考えも及ばずに購入されています。

しかし、その中の一部の方々が、ふとしたきっかけで制度の存在を知り、国交省や国税庁の資料を読み込み、複数の住宅性能評価機関に問い合わせた上で、自力で私たちのサービスにたどり着いてくださいます。


つまり、既存住宅の場合は、「自分から探しに行かない限りこの情報に出会えない」という構造になっているため、私たちに依頼をくださる方は、制度への理解が深く、納得したうえで申請に至る傾向があるのです。


「自分の意思で探し、調べ、確かめる」というプロセスがあるからこそ、情報への信頼感も高く、活用意欲も強いのです。



情報の接し方が意識の差を生む


このように、「情報にどう接したか」によって反応が大きく異なります。


  • 新築住宅:制度に無関心だった層に対して、偶発的に情報が届くことで、拒否や疑念が生じやすい

  • 既存住宅:自ら情報を探し、選び取った人が制度にたどり着くため、納得度も活用意欲も高い



言い換えれば、本サービスにアクセスする方の“意識の差”の根底には、認知経路の違いがあるのです。



最後に


私たちのもとへ証明書の発行を依頼してくださるお客様は、どなたも「情報に出会ったあと、どう向き合うか」を真剣に考え、自ら調べ、資料を整え、勇気を持ってご相談を寄せてくださっています。


制度を知ることも、使いこなすことも、住宅購入という大きな決断の中ではほんの一部かもしれません。

それでも「知らなかった」で終わらせず、「どうすれば活かせるか」を考える方々の姿勢に、私たちは深く敬意を抱いています。

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