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マンションの住戸配置別省エネ可能性

更新日:5月10日

住宅省エネルギー性能証明書を発行できるのは中住戸だけ?


マンションの省エネ基準達成については、

  • 中住戸

  • ペアガラス

  • エコジョーズ

であれば、ほぼ間違いなく達成していると考えて良いのですが、中住戸ではない場合、どの程度可能性があるのか、もう少し具体的にお示しいたします。

  • 中住戸以外について

  • ペアガラス

  • エコジョーズ


対象とする前提は、築15年程度までのマンションで板状の羊羹型。

ヨウカンなんて表現するとイメージが良くないかもしれませんが、効率的、構造的にたいへん優れています。


さて、結論から申し上げますと、


◆けっこう厳しい 20%

  • 最上階のペントハウスのような隣接住戸のない独立型住戸。

  • 最下階の角住戸。


◆そこそこ厳しい 50%

  • 雛壇型の最上階で、ルーフバルコニーに出入り口が設けられた住戸。

  • 最上階の角住戸。


◆場合によるがそこそこいける 75%

  • 中間階の角住戸。

  • 最下階の中住戸。


◆かなり可能性が高い 90%

  • 最上階中住戸。


と報告させていただきます。(割合は目安で根拠無し)

もちろん、厳密には各住戸の状況によるとしか言えないのですが、それでは全く参考にならないので、経験的にこれくらいはという目安をお伝えしました。



住宅省エネルギー性能証明書を発行できる住戸
マンションの省エネ性能イメージ

それで、建築年が2015年以降程度の場合、どのくらいの割合で、省エネ基準を満たしているのか。


各マンションごとに違いますが、今までの感触からすると、建物全体のうち、およそ

95%以上の住戸

が満たしていました。


あれ〜

住宅省エネルギー性能証明書を発行できるのは、中住戸だけじゃなかったんですか?


と思われる方もいらっしゃるでしょう。


ただし、下記の断熱仕様程度を標準とした場合です。



断熱材の種類
部位別の断熱材の種類

なぜ、中住戸以外でも基準を満たしているかというと、弱い部分に断熱補強をしているからです。


例えば、上記の表によれば妻住戸は通常20mmのところ、40mmの断熱強化をしています。


このようにして、メリハリをつけて断熱の仕様を決めると効率的です。



そこで問題となるのは、どこに断熱補強をしているか。

竣工図書にあるかもしれない矩計図の情報だけでは、わからないのです。(断熱補強を考慮しなくても、基準を満たす場合もあります。)


少しだけ、ヒントがあります。

建設住宅性能評価の断熱等性能等級が4(旧基準である省エネルギー対策等級4もほぼ同等)であること。


品確法制定後の2000年以降のマンションだったら、たいてい該当します。

これは、そもそも外皮性能は省エネルギー基準を満たしているということになります。


ただし、従来は住棟全体の平均で満たしていればオッケーでした。

今は、住戸単位で基準を満たすかどうかを判定します。


そうなると、中住戸が大半だとして、中住戸以外の分まで平均で穴埋めができるのかどうか。

ついでに言うと、ギリギリで外皮基準を満たしていても、今度は一次エネで引っかかる可能性が高い。


穴埋めできなければ、断熱性能を個別に上げていくしかないです。


最近見たのは、角住戸のリビングの角に大開口の窓があって、とても眺めが良い建物。だけど、省エネの観点からは、熱損失が大きすぎる。

その開口部に、何と新築なのに内窓を付けている!


そちらでは、建築中に一次エネまで評価等級を取り直しているので、急遽内窓を付けることになったのではないか・・・


新築だったら、最初から計画したら良かったのですが、それも苦肉の策でしょう。


そうやって、何とか平均値がクリアするようギリギリを狙って、角住戸などの断熱を強化するのです。


なぜギリギリを目指すのかって?


そりゃ、お客さんがそこまでの性能を求めないからですよ。

ニーズのない性能をわざわざ付加する必要は無いでしょう。


というわけで、矩計図だけでは分からず、断熱図面を探さないといけないという、大きなハードルが出現するのです。


とりあえずの結論としては、

中住戸じゃないからといって諦めるのは絶対にもったいないということ。

ただし、厳しくなればなるほど、大雑把な計算ではなく、細かい仕様の調査が求められます。


引き続いての断熱図面については、別のコラムで取り上げます。

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