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2025年の省エネキャンペーン施策

更新日:2024年12月5日

今年で終了する子育てエコホームに代わって、次は子育てグリーン住宅支援事業だそうです。

相変わらずな、微妙に変化するネーミングを何とかしないんですかね。

「窓リノベ2024」みたいな方が潔くて間違えないですよ。


また、3省連携事業というのも継続されます。



■子育てグリーン住宅

新築については、今年度の子育てエコが「子育て・若者世帯」に限定だったのに対して、新設のGX(グリーントランスフォーメーション)志向型住宅では、その限定が外れています。

再エネを除く場合、BEI≦0.65ということでしょう。


リフォームについては

「開口部の断熱改修」、「躯体の断熱改修」、「エコ住宅設備の設置」

のどれか一つが条件であったものが、二つ以上が求められるようになりました。


ただ、おそらく開口部の断熱改修は、連携事業である「先進的窓リノベ」での改修でも認められるものと思われます。


この制度の課題は、とりあえず審査を早く、システムをわかりやすくすることでしょう。

いったいどれだけ待たせるのか、そもそも受付に並ぶことができているのかどうか、たいへん不安になります。

リフォームの申請から4ヶ月待ちなんですが、いったいどうなっているんですか?

電通とか博報堂とか言っている場合じゃないです。事務局は、わかる人がきちんと運営してください。


■先進的窓リノベ

12/2現在で57%の消化率とかなり遅れをとっていますが、1350億円と今の子育てエコと同額の予算措置です。おそらく、交付基準もほぼ同等であると予想します。

とても良い制度だとは思うものの、結局息切れしている状態です。

いくら半額程度相当額の補助率であっても、補助予定分までをいったんお客様が負担する方法では、ハードルが高くなかなか踏み切ることができません。ぜひ、サッシメーカーが中心となって、何らかの対策をすることが必要と思われます。

(建材の小売店への請求タイミングを遅らせるとか、補助金分の保証をするなど。)

小規模の施工店では、補助分を交付まで待つ余裕がなく、工事費全額をいったん請求し補助金交付後に返金しているのが実情です。


■給湯省エネ

(エコキュート、ハイブリッド給湯機、エネファーム)

12/2現在で90%と順調に利用されています。

現在の制度では580億円+45億円としたものの、次回は580億円で様子見のようです。


■賃貸集合給湯

12/2現在で4%の消化率と大コケをしたこの制度は、185億円⇒50億円と大幅減額です。



 

偉そうに言える立場ではありませんが、誘導政策として効果的なのは、「先進的窓リノベ」のみであると考えます。


基本的に、制度に関心がある住宅事業者は利用する。そうでない事業者は対象設備を導入しても利用しないというか、知らないから放置している状況です。


消費者も、住宅事業者も、同様にそれぞれの立場で情報格差や経済的な事情があり、きちんと取り組める者だけがキャンペーンのメリットを享受しているという構造にあります。


賃貸住宅の省エネ給湯器は目の付け所として悪くは無いものの、大家がエコジョーズを付けても、ガス代を負担するのは賃借人ですから、大家としては、投資効果はほとんど感じられないので、敢えてこの制度を利用する理由が無いのです。


どの制度も基本的には、経済的に余裕のある消費者層がさらに優遇を受けるという格差拡大となる状況の中、「賃貸集合省エネ」に限っては、住まい手の層が異なる点が特徴なのですが、ガス代が微妙に違うくらいで恩恵を受けているとまでは感じられないはず。


それよりも、国民にできるだけ広く断熱住宅のメリットを受けてもらうために、賃貸住宅の内窓を積極的に導入できる制度が必要ではないかと思います。


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